「体型についてとやかく言われたくない!」
女性がそう考えるわずらわしさの正体。
「瘦せのカモフラージュ」って何?
摂食障害になった女性たちとの30年余りの交流の軌跡が話題の書に!
あと、病人扱いされないためには、元気に振る舞わなくてはなりません。体力は落ちているのに、むしろ普通以上に元気なふりをしなくてはならなかったりして、このせいで疲弊する瘦せ姫も少なくないのです。
ある瘦せ姫は、165センチで31~32キロとなり、電車で席を譲られるほどやつれて見える状態にもかかわらず、職場で元気に見せなくてはならないことがとにかく疲れると愚痴っていました。
さらに、学生だと、体育や部活などで手足を露出する機会もありますし、そこで元気に振る舞い続けるのは至難のワザ。不安視した学校が、家庭に連絡をとったりするケースも目立ちます。
とまあ、瘦せ姫のアイデンティティは常に、危険にさらされているといえるでしょう。
そして「体重」という問題です。これは瘦せ姫にとって、数字的な拠りどころであるとともに、周囲にしてみれば、瘦せ具合を探る格好のバロメーターとなります。当然、こんなふうに問いただされたりするわけです。
「また、瘦せたんじゃない? 今、何キロなの?」
一方、瘦せ姫は多めの数字を答えたりして、応戦。これが意外と有効だったりもします。実際の体重が30キロ台前半だとしても、「40キロはあるよ」
30キロを切っていたとしても、
「38キロくらいかな」
そんな大幅なサバ読みが、信じてもらえたりします。健康な大人にとって、瘦せ姫が到達する低体重は想定外のレベルですし、まさかそこまでは減っていないだろうという希望的観測も混じるからです。
ただ、医師などの専門家になると、そうもいきません。摂食障害の瘦せ方は独特で、診る前に見ただけでわかる、ともいわれるほど。瘦せ姫に接した経験が多くなればなるほど、5キロ10キロの嘘は簡単に見破ることができます。